EGOTOPIA

行き先がバッファローだってことだけ知らされ、
この後のスケジュールは一切わからないまま、
MB達に付いていく。

荷物検査を受ける。国内線でも検査は厳しい。
うっかり上着を着ていようものなら、すぐに「ヘイ！」と言われちゃう。
ヒィーヒィーって感じ。
前回、MBはオカマちゃんの職員にベッタベタ触られたらしい。
そのことがあって、MBは荷物検査が特に嫌いだそーで、
絶対に呼び止められたくないって感じだった。

荷物検査、無事に終了。
さきほどケンカした二人とは思えない協力のし合いで、
「あっちだ」「こっちだ」と、どんどん先に進んでいく。

次の飛行機の搭乗まで時間があるらしい。
ピザ屋に入り食事をすることになった。
空港とはいえ、いよいよアメリカだ！！
注文に挑戦だ！！と思った…だめだ、ちょっと待った。
Y子に注文をお願いする。まずはY子の注文を見て、それを手本にしよう。

MBは一切の注文をY子に任せ席に着席。
あたしはY子の後ろで注文を聞いていた。
ピザのサイズを見るとかなり大きい。
三つ注文しようとしたのを二つにする。
飲み物はビールを注文。ワインを飲んだせいもあり、あまり進まず…。
ピザはうまかった。予想以上にうまかった。＄７．５

あたし
「なぁ、どこ行くの？」

MB
「バッファローｗ」

あたし
「なんかあんの？」

MB
「ナイアガラ・フォールズ」

あたし
「はぁ？滝？」

MB
「そうだよ」

ナイアガラかぁ、ふむふむ。

Y子
「カナダだよ」

あたし
「へ？カナダ？バッファローはカナダ？」

MB
「ニューヨーク州なんだよ」

MBの話によると、ここはニュージャージ州ニューアーク。
乗り継いでニューヨーク州バッファローへ行き、
カナダとの国境にあるナイアガラを見に行くらしい。
なんでもナイアガラは五大湖の一つにあるそーだ。
ふむふむ、だんだん先が見えてきたぞ。

MB
「アメリカ料理で何が好きだ」

あたし
「んー、ホットドック！」

MB
「他には？」

あたし
「他？んー、ハンバーガー」

MB
「・・・ウイングといえば？」

あたし
「あっ！！チキンウイング！！！バッファローウイング！！」

→バッファローウイング

MBがニヤリとし説明を開始。
これから向かうバッファローは
バッファローウイング発祥の地だそーだ。
あたしが前回の旅で食いまくって、
すっかりファンになったアメリカの料理を
本場も本場、発祥の地で食べさせてくれるらしい。

こいつー、こいつー、このこの～

あたしが喜びそうな事を
しっかりスケジュールに入れてくれたらしい。
ナイアガラはそのついでらしい。
バッファローには二泊。
到着後、ホテルにチェックイン。
明日はナイアガラを見に行き、
夜はバッファローウイングで有名な店へ食べに行くそうだ。

バッファローへ向かう飛行機が遅れているらしい。
遅れたりするのはよくあることだそうで、
MBとY子は時間をすごく気にしていた。
二人は去年、MBの両親を連れてアメリカ西海岸の旅をした。
その時は飛行機の出発が遅れ、
乗り換えの便が行ってしまったそうだ。

時間があるので、空港内をうろうろする。

ドナルドが万歳しているマクドナルドの看板。

ウロウロしても疲れるのでバーに入る。
ウォッカトニックを注文。
うっ！！濃い。。。
しかも、もうアルコールは受け付けないらしい。
半分以上残した。

MB
「お前、飲みすぎなんだよ」

遅れていた飛行機の搭乗時間がやってきた。
よし、乗ろう！ゲートを通ろうとすると、
荷物が大きいため、
あたしとY子のカバンは預けるように指示された。

あたしの荷物、まじで重い。
洋服を持ってきすぎた。

機内へ。
うぉ！！狭っ！！

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席が３つしかない！！
飛行機のサイズが小さいんだ。
ゲートからはわからなかったから、入ってビックリ。
これが飛ぶのか………　ひ弱な左翼が窓から見えた。

ニューアークからバッファローまでは一時間くらいらしい。
あたしは飲みすぎなため、座るとすぐに爆睡。
起きると到着間際だった。

うわっ！左翼が折れそー。
鉄板が今にも剥がれそー。
バタバタ揺れちゃってるよ。
（かなりオーバーだけど）

飛行機、結構怖かった（汗）

小型飛行機がナイスランディング。
バッファーローに到着。ん？結構寒い？

空港のから外に出て、Y子がホテルに電話。
ホテルはすぐ近くにあるらしいけど、
ここまで迎えに来てくれるそうだ。

しばらく待つと、迎えのバンがやってきた。
宿泊するホテルは「DAYS INN」。車で１０分。
ホテル到着。送迎してくれた人にチップを。
おぉ！チップだ、チップ。
（なぜか海外に来たと感じた）

チェックインして部屋へ。

この旅で何度も思った事だけど、
ここまで来るのに、なんてスムーズな事か。
Y子の通訳はホント助かる。
普通なら、タクシーになんとか場所を伝えて、
苦労に苦労を重ねないとならない。
空港から１０分以内の場所にも行けない。
タクシーに乗ってる間は、
チップの計算もするだろう。
めんどーだ。

部屋は普通の部屋。
ベットが二つあって、バスルームにシャワーとトイレ。

くつろぐMB。
リモコンでカチカチ、チャンネルを回す。
「こいつ、家でもこんな感じで偉そうなんだろうなぁ」と思った。
しかも、そこ、俺、じゃなかった、あたしのベット。

別に自分が大好きで撮ったわけじゃなくて、なんとなく撮ってみた。
下に帽子が二つ映っていると思うんだけど、それは二つともあたしの帽子。
邪魔なだけなのに二つも持っていちゃった。
（後に帽子を２つも買う。さらに邪魔）

この日はうちのK子の誕生日って事もあり、
早く連絡してやれってMBがうるさい。
Y子の携帯は海外でも使えるから、
「かけろ」「かけろ」と、何度も言ってきた。

あたしはこっちに着いたら、
すぐにパソコンが使えるんだと思ってた。
真っ直ぐ、Y子のホームステェ先だった
デイブさんちに行くもんだと。
だけど、もうバッファローに来ちゃったんだし、
出発前に音信不通になるかもってのは
ちゃんとメールしてきたし。
大丈夫だってば、そんなにしつこく言わなくても。
わかったよ、明日、明日するって。

日記には“かけたいよ、そりゃ”と書いてある。
けど、そんなにかけたかったか？

風呂を交代で入って、寝る準備。
MBは飛行機でほとんど寝ていなかったので、
寝つきはとっても良かった。

この日の日記にはこんな事も書いてある。

Just belive in youｒself.
（自分を信じなきゃ）

水玉んが貸してくれた指差し英会話の本に書いてあった言葉だ。
この日のあたしは、旅のテーマをこれと決めたようだ。

さて、明日はナイアガラ（と書いて日記は終わっている）。