やーまん。
あたしさ、ちょっと金銭苦な状態が続いているんだけど、趣味にかける金だけは惜しみたくないってわけで、給料日前に惜しげもなく高めなムックを購入。それが写真にある「ZEEBRA」と書かれた雑誌。これって以前のジブさんネタで宣伝した雑誌「BLAST」の特別号なんだけど、表紙でウハウハして、中身を読んでウハウハ。最後のページなんて目がウルウルしちゃって、もぉー熱い、ハンパない、マジパ
*1
、ジブさん格好良すぎ。帰ったらさ、あたしんちにあるFRONT(BLASTの前身)を創刊号から読み返す。「あんときゃ若かった」じゃなくて、忘れちゃってる物を再確認しようと思う。
ジブさんの言葉には説得力 *2 がある。インタビューなんかでは改めてそう思ったりしないんだけど、FRONTに連載された物を読むと、ジブさんの懐の深さっていうか、引き出しの広さ、理解力っていうか、立ち位置っていうか、そういうのが昔っから完成された人なんだなーって感じを受ける。「日本語ラップ否定派」に向けたメッセージなんかは、さながらKRS-ONEじゃん。
サイエンス・オブ・ラップ―ヒップホップ概論
KRS-ONE
「日本語ラップ否定派」って、何年前の状況の事を言ってるのか、どういう経緯でヒップホップが日本に根付いてきたかをわからないと楽しめないんだろうけど、10年も前となれば、当然キックもリップもケツも家族もいない。いないっていうか、ジブさんもギドラがちょっと休憩になってソロが始まる前で、そっからじゃー何してこうかって時で、聴いてるこっちはそれに期待するばっかりで。あー、あたしなんかの駄文じゃ表現しきれないけど、とにかく熱かった。日本語ラップが試行錯誤の時、「何が駄目で何が大切か *3 」と伝道師ばりにシーンを牽引したジブさん。あの時代を共に過ごした人、「ZEEBRA」は絶対に読むべきだと思う。DJの真似事するために、っていうか「証言 *4 」を聴きたいからターンテーブル買ったでしょ?(笑)情報キャッチするのにユーザロックのラジオも聴いてたっしょ?なつかしーねー、「こんなシーンを待ってたぜー *5 」ってムロ君の雄叫び。いろんな事、音と映像が自分の思い出と共に駆けめぐる。この編集をした人、まじでリスペクト。他のアーティストもどんどん別冊にしちゃって欲しい。
ぜひ読んで欲しいので、あたしが泣きそうになった部分を引用させてもらう。ジブさんが「日本語ラップ否定派」に対する「俺の言い分」と題して書いた物、1996年と言えば、もう10年も前か・・・。
今回は日本語ラップ反対派に対する「俺の言い分」(マーヤンにピース)を一発かましとく。まず始めにひとつ言っとくが、「黒人じゃなきゃ」みたいな考え方はヒップホップの考え方にそぐわない。そういう人は読まなくて良い。確かに中には向かない奴もいるが、それはそいつ個人の問題。ラッパー人口のほとんどが黒人だが、それは日本にもアメリカ人の相撲取りがいるのと同じ。柔道だって世界中でやってるぞ。何が違う?
こういう書き出しで始まる。しかし、ジブさん本人も最初は日本語ラップが死ぬほど嫌いだったらしい。カッコつけて英語でやっていた。向こうのシーンを目指していたのでNYにも住んで、日本語でやっていこうとする人達とは全く交流を持たなかったそうだ。
日本でこんなにヒップホップが流行るとも思わなかったから、俺のラップもあくまでアメリカに向けた意見だった。
その後、昔からの仲間の何人かが日本語ラップをやっているおかげもあり、それまで日本語ラップに対し抱いていた嫌悪感を少し捨てる事が出来たらしい。しかし、
ストリートっぽさや韻の面白さなど、日本語ラップの基本が試行錯誤されていた事で、その物足りなさからまだ試す気にはなれなかった。
そして、
Kダブシャイン *6 も日本語のリリックを書いていて、それが韻の面や何かで結構完成型に近かった。一度書いてみたくなって、始めたらハマった。
ここからがジブさんのジブ節が炸裂する。
NYの夢とは違う方向だけど、NYで張り合うなら、向こうに住むしかない。もちろん出来ない事はないが、そんなの向こうじゃ一度だけの色物として扱われるのがオチだ。色々な理由で日本にいざるを得なくなった俺にとって、今まで書いてた英語のリリックは何の意味も持たない。だって、英語の歌詞聴いて理解出来る奴が日本にどれだけいる?もちろん、辞書引いたり、対話読んだりして勉強している奴も大勢いるけど、それ以外の洋楽リスナーは残念ながらその曲の「音」しか聴いてない。確かに音に国境なんかないから、それを楽しむのは自然な好意だと思う。特に、歌モノなんかの場合はその一曲の持つインフォメーションの量が少ないから、タイトルの意味ぐらい理解していれば何とか感情移入できたりもする(たまに付き合ったばかりのカップルが失恋の歌聴いてラブラブになったりもするが *7 )。しかし、ラップはそうはいかない。曲全体のテーマより、曲中にあるいくつかの面白いラインを売りにしているラッパーも少なくないし、ラップに限られた事ではないが比喩を用いてダブル・ミーニングにしている曲もある。コモンのI Used To Love H.E.R.聴いて、昔の女思い出しているようじゃダメってことだ。殆どの奴はこんな事言われなくてもわかってるけど、それでも洋楽を聴く。理由は簡単だ、日本の音楽や文化や考え方がカッコ悪いから。俺も、10年以上洋楽だけだったから気持ちは痛いほど分かる。邦楽にも良い作品はあるんだろうけど、悪いものばかり目立つせいで敬遠しがちだ。結局、良い音楽が聴きたい者は「言葉」という大事なソースをひとつ失ってしまい、逆に言葉を選んだ者の多くはカラオケでカッコ悪い歌の練習をして、どんどんそのカッコ悪さに磨きを掛ける *8 。洋楽ファンはその姿を見て嫌悪感を覚えて、もっと依怙地になるという、最悪なサイクルの中に入り込むわけだ。しまいには英語=カッコ良いみたいな考えを起こす一般人とかが現れて、向こうのどうしようもないアイドル・ラッパーをチヤホヤしてしまったりして、手が付けられない状況に至る。そうしてだんだん洋楽ファンは歌を「聞き流す」のに慣れていく。百万曲聴いても、カタカナ英語でマネができても、歌詞を理解するまでは聞き流しているのにすぎないのに。まあ、自分の好きな音楽がライフスタイルにまで影響しない人はそれで良いのかも知れない。ただ、ジャズやソウルやロック同様、ヒップホップも1つの文化であり生き方である以上、中途半端な気持ちじゃ心底楽しめないはずだ。確かにNYが本場だが、シーン事態はLAにもあればオークランドにもある。自分の地元や仲間をレペゼンする事からも地域性の高い文化なのが分かると思うが、そうであればこそ日本にもシーンが必要だと思わないか?つまり、向こうのB・ボーイと同じ感覚でヒップホップを楽しみたかったら日本語ラップの成長を見守る、もしくは自ら参加して引っ張っていくしかないってことだ。それじゃなくても、何かの形で俺らに疑問を投げ掛ければいい。これは選挙と同じ。ボッーとしても選挙は行われる。投票に行かず文句を言っても始まらない。自分の一票を委ねられる立候補者がいなければ、自ら出馬するほかない。国や文化はそうやって守っていくものだと思う。ブルックリンやクイーンズのストリートの現状を知るのも良い勉強だが、クラスの友達の中絶問題は放っておくのか?シャブ中になった友達は?この国にも問題はあるし、確実に増え続けている。それと同時に俺らもどんどん増えている。ハッキリ言ってもう反対しても無駄。あきらめろ。それでも反論したかったら手紙書け。以上。
っと、まあ、とんでもない量の引用をして怒られちゃうかもしれないけど、あたしはジブさんにリスペクトしかない。最近のジブさんって言えば各方面にアンテナを伸ばして大活躍。野球場にいたり、役者したり、ガデンの表紙にコカコーラ販売員として登場 *9 したり。そんな「?」なジブさんでもいい。あたしはジブさんの熱いメッセージだけを読んで育ったわけじゃないけど、周りがバカにする中、小市民なりにシーンへ貢献もした。だから怒らないでね、この引用。
これを読み終えた後、「耳ヲ貸スベキ *10 」じゃないけど、導き示してくれる光はここら辺にあったのかなーって、ちょっとなんとも言えない気分になったんだわ。
んで、
他の部分も紹介しておくと、このムックはとにかくジブさん尽くし。参加楽曲なんかも全て書いてある。アルバム記念にやろうとしたジブさんレビューを辞めた理由がそこを見るとわかる。あんな数は無理だよ・・・あぽーんw
その一部がこれ。絶対やれません。
ZEEBRA BIOGRAHY
強いて言えば、
■『証言』LAMP EYE 証言4番を客演(Polystar)
■『聖戦』TWIGY feat. ZEEBRA(MERCURY)
■『末期症状』MAKI & TAIKI feat. MUMMY D and ZEEBRA(MERCURY)
この三つは外せない。でも店頭に置いてあるかと言えば、、、、、、
それは労力を使って欲しい(笑)え?アマゾンやHMVのネット販売でサーチ出来なかっただけだよ、フン。
そー言えば、倖田來未が「今すぐ欲しい」をカバーしたんだって?あれはSugarSoulとジブさんの名曲だぞー。っていうか、DJ HASEBEのバージョンと二つ出したのね。HASEBEの方は倖田來未のクレジットが「K.K」になってるみたい。
そんなムックなんだけど、書店に売ってなければここから買えるよー。
ZEEBRA:STREET DREAMS―BLAST presents (2005) シンコーミュージック・エンタテイメント 2006-02 |
って、もう一冊、今月号のBLASTの紹介をしようと思ったんだけど、仕事しなきゃ(笑)大幅に休憩しちゃって・・・まずい、まずい。がんばりまーす。ジブさんみたいに強く生きるために!
「まずは今日をしっかり生き抜こう!」
はい!
はぁ、打つのに疲れたぞっと。最後にジブさんのアルバムとおまけをチョイスして終わり。以上。PEACE YO!!
The New Beginning | TOKYO'S FINEST | THE FIRST STRUGGLE | BASED ON A TRUE STORY |
ジブさんの最新アルバム。豪華ゲスト陣にも注目。 | 一曲目で飛んで、ラストでやられるアルバム。安室とファーストクラス・コネクションもスマート。 | ジブさん初のベスト。リミックス版の収録など、いろいろな人に楽しめるような形に。 | ジブさんの二枚目。 |
THE RHYME ANIMAL | 24 / 7 ― TWENTY FOUR / SEVEN DREAMS COME TRUE ZEEBRA | THE RHYME ANIMAL REMIX E.P.1 | THE RHYME ANIMAL REMIX E.P.2 |
ジブさんのファースト。捨て曲なし。今でも聞ける。鮮度が落ちない。 | ドリカムとのセッション。「一分一秒、信じよう!」かっけー。 | ファーストのリミックス。ライムスのDが担当している曲もある。 | 一悶着あったドラゴンアッシュのKJが「真っ昼間」を担当。あたしとMBはこっちが大好き。 |
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ジブさん流の「マジでハンパない」の略
野球場はどーかと思うけど
ジブさんの名パンチライン
日本語ラップの最重要曲
伝説のイベント「さんぴんCAMP」でMUROが叫ぶ。詳細はこれを!まヒップホップ好きなら一家に一個。
さんぴんCAMP The Legend Of Japanese Hip Hop カッティング・エッジ 1996-12-04 |
キングギドラの相方。古い付き合い
いるー、いるいるーw「これ、イイ曲じゃねぇ?」とかw
すんげー的確だと思う。
ライムスの名曲
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八名ステッカー貼りまくり
[1]2006.02.23.Thu @ 10:51 PM | [RES] -
オミオミのジブさんへの気持ちがすっごくすっごく伝わりました!!
愛ですね、愛:らぶらぶ:
私は「にわか」なので本当に勉強不足なんだけれど、ジブさんのインタビューとか読むと「ますますこの人が知りたいっ」って思います。
アルバムも気持ちよくってびっくりした(笑)
(↑私の場合、聴いてて気持ちいいかどうかが判断基準なので・・・ナマイキ~な発言だわ :あせ: )でね、今日ZEPP NAGOYAでライムスとかとTOYOTAのイベントやってるんだよー!
知らなかった :だーん:
今日の夕方うっかり見つけてしまって、めちゃくちゃショック :しろめ:
激しく行きたかったのに~ :だだだ:来月そっちに遊びに行こうかな~と考え中 :おんぷ:
皆様と予定が合えば、ですが。また長くなっちった^^;
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omika
[2]2006.02.24.Fri @ 11:06 AM | [RES] -
>>1 八名っち
どんも。あたし、昼間メールしたんだけど気が付いてくれた?
>でね、今日ZEPP NAGOYAでライムスとかとTOYOTAのイベントやってるんだよー!
↑これをメールしたんだけどさ。ライムスとジブさんは見たいけど、「売り切れ」が見たくない。ヒップホップ勢としてひとくくりにすんなよー的。
>ジブさんのインタビューとか読むと「ますますこの人が知りたいっ」って思います。
BLAST買うしかないよ。1200円だけど安い!
>来月そっちに遊びに行こうかな~と考え中
8日以降に来るならさ、DVDでも流してワイワイしましょ。だれすの店で一次会、これは決定だわね。MBも呼んでおくよ。ケツメ仲間にも声かけてさ。
>皆様と予定が合えば、ですが。
日程が決まったら速攻で連絡を。調節するし!