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さてさて香港研修旅行もパート８。いい加減ウダウダした日記に飽き飽きしているんじゃないでしょーか？ごめんなすって。

宝石店から、次の目的地・漢方屋まではバスで移動。この旅はほとんどバスで移動です。
途中、競馬場の脇を通ると、ガイドさんが

「天安門事件の時、中にいました」

と話していた。でも、おかしな事に、何でそこにいたのかを説明しないので、話の筋が全然見えなかった。みんなでデモでもしたのかな？

３０分ほどで目的地に到着。写真のお店に入り、二階の小部屋に通される。バス別に小部屋に入り、用意された丸椅子に着席すると漢方の説明が始まった。

まず、女講師が登場し自己紹介。その間に、他の店員さんがおちょこサイズのコップに入った怪しい液体をみんなに配る。臭いからして、ものすごくまずそうで、見た目は「養命酒」。

あ、たぶん、これを飲むと体が温かくなったりしますよ

Aさん
「（飲んでみる）・・・うぇ」

飲んだ後に説明してくれた話だと、飲んだ液体は「長寿液」といい、様々な漢方がブレンドされた物だった。「養命酒」だな、やっぱり。

店員から配られた紙を読むと、そこには８～９種類ほどの商品と、その効能効果が記されていた。かなり細かい病状に対して書いてあり、これを日本の健康食品でやってしまうと、確実に薬事法に触れる。上からうるさく言われないのなら、これはマネしたい部分。

紙に書かれていることを、講師が一個づつ説明をしていき、最後に説明された商品の販売が行われた。あたしは、製品を手にとってじっくり見てみた。「霊芝」が入った商品や、「冬虫夏草」が入った商品、すごく良さそうな物に見えるんだけど、どれがどの程度入っているものなのか、さっぱりわからないようになっている。あれじゃ質がわからず、怖くて売れない。
しかし、さすがは観光客になれた商売人達が売ってる事はあり、周りの人はがっつり買っている。あ！Aさんも買うおつもりで・・・

っと、まぁ、止めはしないし、何も言わない。
っていうか、Aさんが店員に囲まれている間に、あたしは部屋から出て、店内を見学した。「田七人参」の固形が展示されていたので、そこらへんをウロウロしている店員に

これ、何年物？

と聞いてみた。でも、その人は日本語が駄目な様子で、「は？」みたいな顔をしていた。通常は５～６年物を粉末にして服用する漢方なんだけど、あたしの見るところ、展示してあるものは３～４年しか成長していない物だった。以前、うちの親父が中国で粉末にした「田七」を輸入した時、成長年数を指定したのに、成長が若い物を粉末にして送ってきた業者がいた。成長年数が立っている物は効果も大きく、値段も高い。逆に若い物は安価。成長の若い物を寄こされちゃうってのは、いわゆる詐欺だよ、詐欺。そんな事があったんで、固形の物を輸入して、こっちで粉末・加工して販売してんだけど。そんな感じで、あたしの親父が中国製品の粗悪さを伝えていたんで、ちょっと興味深い「田七人参」。

部屋に戻ると、まだAさんは店員に説明を受けていた。
Aさんが興味を持った物を聞いてみると、店員はそれとは違う物を進めようとしていた。理由は、店員が進めた方が全般的にいい物だったからだと思う。でも、値段的にも手ごろで、初めて健康食品を買う人にお勧め出来る物はそっちじゃなかった。だから、Aさんには「そっちで十分ですよ」って伝えた。店員はガッカリだったかもしれない。

んで、日本語の出来る店員としゃべってみたかったんだけど、販売熱心な店員は買う気のある人にしか話しかけてこなかった。だから、あたしの番まで回ってこないまま、バスに戻る時間になった。非常に残念。「成分表、ないのか？」「これ、どこ産？」とか、あいつらが困るような質問を聞いてみたかったのに。

バスに戻って回りの人を見てみると、お偉いさん達は両手一杯に健康食品を抱えて帰ってきた。おいおい、うちの店で買ってくれてもいいじゃん（笑）←これは激しく思ったなぁ。普段は「健康」に興味の無い人も、ちゃっかり買ってしまうっていう、なんつーか、中国マジック、恐るべしって感じ。

写真の「冬虫夏草」という名の漢方。菌がイモムシに寄生したもの（おぇｗ）。漢方じゃ割と有名な品物でやっぱり、っていうか、この後に見つけた漢方ショップでも置いてあることから、こっちじゃかなり有名なんだと思う。

さて、次は九龍半島へ戻り、「ハーバーシティー」という大型ショッピングモールを見学する。
研修らしい事はこれが最後になる。夕食後の「夜景見学」は観光みたいなもんだし。

「ハーバーシティー」は、ビクトリア湾に面した辺りから始まるネイザンロードに作られた大型モール。観光マップでは「時計台」があったりして、夜は湾岸から香港島の方を見て夜景を楽しめたりもする場所。朝方見学した「IFC」やその周りの巨大ビル群が見れるため、地上から見る「百万ドルの夜景」を見る事が出来るらしい。
モール内にはショップが７００店舗もあり、ぐるっと回るのが大変なくらい。っていうか、何度かモール内を行ったり来たりして迷ってしまうほど。18万�もあるんだそうな・・・でか。

700のショップとブティックに加えて、レストラン50軒、映画館２館、500室を越えるサービス付きアパートメント、プライベートクラブ、2000台収容の駐車場があります。さらに、40万�のオフィスタワーがあり、カオルーン ウォーターフロントにおける、真に、ショッピングと娯楽の複合施設です。

↑この説明の方があたしより断然上手ね。

で、あたしとAさんはのんびりとモール内を見学。余りの大きさに、同じ団体の人とすれ違うことが少なかった。バスを下りて「さぁ、行きますか」って時から、Aさんの電話が頻繁になるようになって、Aさんは少し落ち着かない様子だった。聞くと、職場で発注ミスがあったんだとか。その日、あたし達の職場も、Aさんの職場も、全館定休のはずなんだけど、なぜ荷物が・・・　困ったAさんは本社らしきところに連絡したり、いろいろ大変な様子だった。

あたしはAさんか少し離れ、広場に設置されたパソコンらしき物を触ってみた。
店内案内のためのツールかと思ったら、メールアドレスを入力するとネットサーフィンが可能になっている物だった。なので、もちろんここを覗こうとしたら・・・うは、激重！！！！ここが開く前にAさんの電話は終わった。米・ヤフーを開くのにも時間がかかっているってことは、このモールの回線は重すぎって事だぞ。大丈夫なのか？ｗネットワークゲームが盛んな国だから、もっとちゃんとしてんのかと思ったんだけどね。

Aさんの電話が終わり、「さて、改めて」って感じに見学を再開。
覚えてないくらいのショップを見学した。日本のブランド・ビームスもあった。やっぱり高い。
かなり歩いたので、結構疲れたってのが心に残ったけど、一個一個のショップは特に目を引くものはなく、あんな感じなら日本でも腐るほど見れるって感じ。

Aさんとモール内を一通り見て回り、じゃー、その周りの道も行ってみようってなった。普段地図を見ないあたしが、今回ばっかりはと思って持参した地図が大活躍。実は、香港到着後、全くどこにいるのかわかっておらず、バスの中で研究しまくったんだよね。カーナビ頼り君が、なんとか地図を見て「あっちだ」「こっちだ」って頑張ってみた。

けど、行く先に何があるのか、そこまでは調べ切れず、「ハーバーシティー」付近からは遠く離れる事が出来なかった。ぐるっと大きく回って、気がつくともうご飯の時間。集合場所へ行かなくちゃ。

夕食、ガイドさん曰く「潮州料理」のコース。水上レストランで食事のはずが、昨日、急遽変更になったコース。これまたガイドさん曰く「潮州の人はお茶にうるさいから、レストランのお茶はおいしいですよ」との事。「お茶がうまい？おいおい、飯を食べに来たんだぜ」ってな事はもう思わない。逆にお茶がおいしいと聞けば、それだけでも楽しみだった。

「ハーバーシティー」内にあるレストランに入り、着席するとガイドのリーダーから簡単な説明が始まった。夜はビクトリアピークを登り「百万ドルの夜景」を見に行くとの事。その後、「女人街」の見学もコースには入っているけど、そこへはホテルが近いって理由と、自由行動の時間を設けてあげようってな理由から、「女人街」へは行かない予定になった。Aさんは昨日ちらっと見た物をお土産で買って帰るつもりでいたため、今夜も出掛けると言う。あたしも多少のお土産を買って帰ろうと思い、今夜も最後まで同行させてもらうことにした。

Aさんはたばこを吸わない。酒も飲まない。辛い物もあんまり食べないんだって話をしてくれた。ラーメン屋の店長さんだし、味覚がおかしくなるからかな？と思ったら、まんまとその理由だった。ストイックな人なんだな。あたしなら確実にたばこはスパスッパ吸うし、辛い物もどんどん食べて、酒浸りに決まっているんだろうけど。
っていうか、実際、健康食品を売っているのに、毎夜・・・と、それは知ってる人だけがわかればいいや。己の恥だしってな感じ（笑）

Aさんはとてもよくしてくれて、こっちも疲れる気遣いをせずに済んだ。そして、「今後も遊びましょう」と約束をしているうちに、耳に入ったあの台詞。

「あの宝石屋もぼってるねぇ～」

円卓の正面左にいた若い子が、隣の人に話している。

あの宝石屋？

うんとー

うんとー

それって昼間行った場所ですかねー

それって、あたしの隣のAさんが、諭吉を何十人と使った店の事ですかねー

・・・うん、何も聞けない。Aさんの耳にも「ぼってる」の声が聞こえたはず。だって、あたしとAさんの間に流れる空気が、一瞬にして凍りついたもん。流れる空気が凍りつくってさ、経験ある方はわかると思うけどね。なんつーか、動きがピタッ！と止まるっていうか、酸素が薄くなって息苦しくなるっていうか、もぉーね、Aさんの方を向けないわけですよ。

でも、ここで聞かなきゃいつ聞くんだって事で、Aさんの顔色を伺いつつ、

今の話ってｗ

Aさん
「え？ほんとなの？それって・・・」

Aさんは「ぼってる」と言った子と、自分が買った宝石の話を始めた。聞けば、その子、宝石屋さんだっていう。しかも、あたしと同じショッピングセンターの子だった。初対面・・・。

いろいろ話を聞いても、自分の買った宝石がどうなのかはっきりしないんで、Aさんはホテルに帰って鑑定を頼んでいた。宝石の売り子さんに鑑定をしてもらうってのもどうかと思ったけど、頼りになる人がその子しかいないし、なにより「宝石」を扱っているっていう信頼性が先走ったようだ。

あたしは、「あちゃ～」って感じで、笑うに笑えなかった。だってさ、宝石屋ではめちゃんこかっこよかったんだもの。奥さんのために「こんな時じゃなきゃ」って感じで。

もう一つ笑えない話で、その子の話だと、ホテルに届けておくと言いながら、届ける前に石をすり替えるっていう悪質な事も起こるそうだ。あぁ～、Aさんの宝石、まんまとホテルに直行だ。おいおい、そんなブルーな話、よくぞ、張り切って言ってくれるなぁｗそんな話を聞いたら、Aさんがブ、

（隣を見る）

ちょっとぉ～、そんなにへこまないでくださいよ。大丈夫ですって（根拠はないけど）。

Aさんと本格的に仲良くなっていくキッカケはこの後から。

つ・づ・く